オーディオ一新プロジェクト第5弾です.
DACのTEAC UD-505はそれなりによい音を出してくれるのですが,TEACのブランドイメージでもありますが,やや繊細でパンチに欠ける感じがするのも事実です.
そこで,電源ケーブルを,Furutech The Empire に替えてみました.いきなりベルリンフィルがやってきたようなピラミッド・バランスが実現されました.入れ替えた当初は,低音がガッツリ来すぎる感じで,やり過ぎたかなという気もしていましたが,次第に馴染んでくると,ガッツリ感は薄れ,低音がどんなものであれ,余裕で鳴らしきり,豊かな感じになってきました.
そして,一新プロジェクトの最後は,いよいよスピーカーケーブルです.シマムセンに2つのブランドの5本の試聴ケーブルを取り寄せてもらい,1週間借りて取っかえ引っかえ聞いてみました.
候補となっていたブランドは,Nordost と WireWorld です.Nordost は,第2弾で買ったアンプ Pass Int-25 の付属の電源ケーブルがここのもので,特有の音場が期待できるのではないかと考えました.Blue Heaven LS, Red Dawn LS, Heimdall2 が候補です.
WireWorld は,とにかく解像度の高さが売りです.Equinox 8, Eclipse 8 が候補です.
取っかえ引っかえ聞いたのですが,その作業は,困難を極めました.アンプへの刺し方が分からない(端子の形状が特殊)とか,アンプ側もスピーカー側も,WireWorldのケーブルは硬くてはめるだけでも一苦労とかで,かなりたいへんな作業でした.
結果としては,Nordost のケーブルは,ステージを見ているような感じで,音があまり前に出てこないので物足りなく,解像度も思ったほどではありませんでした.
一方,WireWorld は,楽器の細かいニュアンスがわかる程度が抜きん出ていました.
雰囲気か解像度かですが,これは後者に軍配をあげました.
というわけで,借りたケーブルを返しに行くのと引き換えに,WireWorld の Eclipse 8 Biwire を導入しました.
これも太い.1時間くらいも悪戦苦闘してアンプにつなぎました.
嗚呼,ええ音.とにかく,ケーブルが太いので,安心して聞けます.
もともとどういうものを目指していたということもありませんが,システム全体として何とかよいものにたどり着きました.
私がたどり着いたいくつかの考え方がありますので,残しておきます.
1.各コンポーネントは重要.当たり前ですが,各機器でどこまで求めるかで音の大部分は決まります.しかし,解像度と雰囲気を天秤にかけるなら,解像度を取るべし.なぜなら,根本的な解像度は,あとからケーブルなどで上げることはできないからです.しかし,
2.音の雰囲気はケーブルで作る(作れる).安物の機器(Node 2iなど)には癖のないケーブル(オーディオケーブルも電源ケーブルも)を使い,よい機器(アンプ,スピーカー,DACなど)の間には,作りたい音を想像して,それに合ったケーブル(オーディオケーブルも電源ケーブルも)をつなぎます.
ケーブルなんかで化けるのかと思われるかもしれませんが,確実に化けます.特に電源ケーブルなんて信じられないと思いますが,本当に化けますよ.雑誌を読んで研究しましょう.
これで,春休みから続いたオーディオ一新計画も無事フィナーレを迎えることができました.
前のシステムは2000年台前半に作り,15年以上使いました.このシステムもそのくらいは持たせるつもりです.オーディオ・マニアのように,あれこれ交換してみるというのは,やらないつもりです.……一応.
追記(8/14):
とはいいつつ,やっぱり,何か好みの音になりきれない感じがしたので,願わくばアンプ用に,ダメでもDACかストリーマー用にと思い,Acca5 という電源ケーブルを導入しました.いろいろと差し替えて試しましたが,結局ストリーマー(Node 2i)に落ち着きました.
これまで,ちょっと音がきついなという感じがしていたのですが,ほぐれていい感じに空間に散らばるようになりました.