先日,自分が留学したのと全く同時に渡米して,LAの近郊Brentwoodでインプラント専門の歯科医をしている旧友に24年ぶりに再開した.彼は,当時から野心家で,話をしていると,今もなお新たな目標を持っていることがわかった.相変わらずの野心家である.
その彼が,「竜平にとっての(教育の)ビジョンは何?」とぼくに問うた.一瞬ためらったが,ナイーブではあるが,「世界のどこでも生きていける人を作ることかな」と答えた.ややこっぱずかしい感じもするが,たぶんそうだろうと思う.そう答えたことが,妙に心の片隅に残っているので,こうやって書いておくのがよいのかもしれないと思ったりした.
おかしくなっている日本を直そうとするのでもよい,日本を見限って,あるいは野心があって海外に飛び出すのもよい.いずれにしても,日本でしか生きていけないとか,海外で生きていくなんてそもそも考えたこともないとか,外国から日本がどう見えているかに関心がないとか,そういう時代ではなくなってきているとは思う.少なくとも,海外を視野に入れた方が選択肢が広がる.自分のような者が,日本から出たことのない大学教員とは違った役割を果たしていくのがよいかなと思う.