19 6月

オーディオ一新プロジェクト4

オーディオ一新プロジェクト第4弾.今度は,DAC (Digital – Analog Converter) を導入しました.入れたのは,TEAC UD-505 です.
UD-505
第3弾で,ネットストリーマーの Bluesound Node 2i を入れました.これは,素材はいいけど,いろいろと手を入れる必要があるという評判があり,これまでも細かい小細工をしてきました.しかし,大がかりなことはなかなかできず.ボーナスが出たこともあり,推奨されていたDACを入れることにしました.
そもそもDACとは,デジタル信号とアナログ信号を変換する――たとえば,ストリーミングでやってくるデジタル信号を,アンプに送るためにアナログ変換する――機械です.
しかし,それ自体は,Node 2i にも内蔵されていますし,何で?となりますが,…説明は面倒なので,こちらをご覧ください.
さて,候補としていたのは,Chord Qutest と iFi Neo iDSD と,TEAC UD-505 でした.
シマムセンに事前連絡してなるべく揃えておいてもらえるようにお願いしたのですが,Neo iDSD はデモ機がなく,仕方ないので,Qutest とQutest に専用電源を加えた Qutest Plus と UD-505 で聞き比べを行いました.
Qutest と Neo iDSD が候補になったのは,私が Pass Int-25 というアンプを買うきっかけとなった Steve Huff 氏が推奨していたためです.
さて,まず,Qutest から聞き始めましたが,全然ダメ.Huff氏も,他のレビュアーもだいたいそうですが,クラシックの近現代の大規模オーケストラとかでレビューをしていません.ぼくは,それが気になっていたのです.レビューのQutest の音から,何となくイヤな予感がしていたのですが,まさに予感的中でした.聞いたのは,Tidal でMQA 方式の音源になっているMuti の「ローマの松」の2楽章です.このMuti版にはちょっとした秘密があって,5/4が始まってから12小節目からの強奏時にオルガンのペダル音が入るのです.(私の音楽好きの友人たちも,スコアにペダル音が入っていることを知らなかった人もいるのではないでしょうか?)弱音時はよい.しかし,この強奏部にさしかかると,自慢の分解能が限界に達し,音がバラバラに砕け散るようになってしまいました.これには,さすがに驚きました.
Qutest Plus は,さすがに落ち着いて,聞ける音になりました.弱音時もより精緻になり,強奏時も暴れることはなくなりました.よい音です.しかし,やや作った音という感じがあるのも確かでした.それに,結構価格も高くなる….
というわけで,気を取り直してTEAC UD-505 を聞いてみました.一言で言うと,自然.癖がない.もちろん,暴れることもない.しかし,分解能という点では,Qutest Plus が若干いいかなという感じでした.UD-505 は,癖がなさ過ぎて,こんなものに投資する価値があるのか,というレビューがあるのもうなずけました.たぶん,ロックを中心に聴くような人には,無意味に思えるでしょうね.また,ジャズ・ボーカルのように,ボーカルが前に浮き出してくるようなものがよいと思っているとすると,全くそういう感じはありません.のっぺりとしすぎていると感じられるでしょう.
しかし,クラシックには合っている.その後,小編成の協奏曲や,ジャズ・ボーカル,AOR(死語?)も聴いてみました.協奏曲は,弦のこすれ感がより緻密に表現され,ジャズ・ボーカルやAORも適切な感じで鳴りました.
うちに持ち帰って,Node 2i とUD-505 を同軸ケーブルで接続(ケーブルは,Wireworld Starlight 8)し,昨夜一晩,あれこれ触りながら聴いてみましたが,8倍のアップサンプリングをかけると,これまで前に来ていた音が,横と奥に広がるようになり,オーケストラは素敵になりました.DSDフォーマットのCDを,DSD対応ではないCD機からS/PDIF(光)経由でUD-505に入れて,アップサンプリングやDSDデコードをしてみましたが,それぞれが特有の感じに変わります.どちらがよいかは何とも言えません.ただ,CD機から直接アンプにRCAで接続していたものは,…もう聴かないかな.魅力がなくなってしまいました.ともあれ,基本的に8倍のアップサンプリングにしておいて聴くのが,一番おいしいかなという感じがします.
こうして,またまたオーディオがよいものになりました.コロナ明けには,お披露目パーティをやりたいなと,まだ思っている私です.

追記1:
やや繊細で、もう少しパワーがほしいなという気がしたので、電源ケーブルをFurutech The Empire にしてみました。
いわゆるピラミッドバランスになって輪郭もくっきりして、躍動感のある音になりました。アタックや音の伸びにびっくりするようなことが頻繁に起こるようになりました。若干やり過ぎた感もありますが、とにかく劇的に変わりました。

追記2:
その後,UD-505は,XLR接続(バンドやっている人には,キャノン接続といった方がなじみがあるかな)の方がよいという情報を得たので,XLR端子をRCA端子に変換するプラグを買って接続してみましたが,これは,完全に失敗でした.予想どおりではありましたが,やはりXLRをRCAに変換するのは技術的に無理がありますね.薄っぺらい感じになってしまったので,諦めて元に戻しました.
アンプ側にRCA入力しかないので,これしか方法はなかったのです.まあ,致し方ないところです.

追記3(8/19/21):
6月中旬にデモ機の貸し出しを依頼していたifi Neo iDSD が届きました.
もう,すでにDACは買ってしまったのだけど….でも,当然興味はあるので,接続して聞いてみました.
感想としては,大きく2つです.
1.ストリーマー Node 2i のMQA デコーダーよりも,Neo iDSD のデコーダーの方が優秀だと思いました.Node 2i をスルーして,Neo iDSD でデコードさせた方が,一聴してよいことが分かります.自分が持っているTEAC UD-505 にはMQA のデコーダーは付いていないので,やや残念な気がします.でも,逸品館のYouTube 映像を見る限り,UD-701n を買う気にはならないな.音の差が価格差に見合わないように思うので.
2.Neo iDSD の音自体ですが,Tidal で再生してみると,クラシック音楽には不向きだと思いました.まず,低音があまり出ない.電源ケーブルが小さい丸いタイプのものなので,別のケーブルに差し替えて変化をつけることがほとんどできそうにありません(同社のiPower 2が推奨されているようですが,低音が出るかはわかりません).私の UD-505 にはFurutech のEmpire が挿してあるので,差は歴然としています.低音が出ないので,余裕がない感じの音になります.そして何より,音に癖がありすぎる気がします.癖がないのが売りのようではありますが,UD-505 と比べると,中域が厚めで輪郭が出る感じ.それだけだと,よくある感じの説明に思われるかもしれませんが,結構癖が強いと思いました.イメージ的にいえば,カメラでミニチュアモードで撮ったような感じ.音がデフォルメされすぎていると思いました.グールドの「ブランデンベルク変奏曲」がトイピアノのように聞こえ,アバド指揮ポリーニのベートーベン「皇帝」も同様でした.ピアノの質感に問題があるように思います.弦楽四重奏なんかも,中域が膨らむけど,倍音が抑えられており,低音は弱いので,魅力に乏しい音だと思いました.さらに,上述のMuti の「ローマの松」の2楽章もオルガンのペダル音が入るところから,音場が上下方向に伸びて奇妙な感じになってしまいました.一方,ジャズボーカルとか,ギターのデュオ(Jim Hall & Pat Metheny)とかは,悪くなかったです.
ともあれ,10~20万円くらいのクラシック向けDACという点では,TEAC UD-505 はよい選択だったと再確認できました.

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